2022年3月3日木曜日

『生物はなぜ死ぬのか』

小林武彦

「生きているものは裏を返せば「死ぬもの」です。生と死、変化と選択の繰り返しの結果として、ヒトもこの地球に登場することができました。死があるおかげで進化し、存在しているのです。」(p.216)

 ターンオーバー(生まれかわり)こそが奇跡の星地球の魅力であると小林さんはいう。そんな風にいわれても、身近な人の死や自身の死は簡単に受け入れられない、と思ってしまう。感情豊かに発達してしまった脳のおかげで、悲しみと怖れをもち続けなければならないのだが、核兵器の緊張が迫る中、いまは、多様ないのちを育むこの地球の将来を守りたいと願う。

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